第3回 【広島県公立高校入試 自己表現】自己分析のしかた(後編)

中学生のみなさん、こんにちは。


2023年より、広島県の公立高校入試の制度改革がおこなわれます。


なんといっても、新制度の目玉は「自己表現」ですね。


でも、これから受検をひかえたみなさんにとっては、悩みの種ではないでしょうか。

どんな準備をすればいいの?

5分間もしゃべれないよ



このように考えている方は、ぜひこのブログを読んでいってくださいね。


長年公立入試の指導に携わってきた筆者が、あなたの不安を解消します。

ロジックツリー

自分史年表の作成が終わったら次は「ロジックツリー」です。


中学生のあなたには、「確率」の「樹形図」と言ったほうがいいかもしれませんね。




では、ロジックツリーのつくり方を紹介します。


自分史年表の中から「夢中になったもの」を一つ取り上げ、左端に記入します。


その右に夢中になった理由を記入します。(「理由1」)


なぜあのとき、夢中になったのかを考えてみましょう。


理由が複数ある場合は、「理由1」「理由2」と分けて書きます。




次に、「理由1」の右側に、理由1の理由(「理由1-1」)を記入します。


複数ある場合は「理由1-1」「理由1-2」といったように、分けて書きます。




さらに、「理由1-1」の右側に、「理由1-1-1」を記入します。


このように、理由の理由を、徐々に深掘りしていくのです。


そうすると、どこかであなたの価値観に到達するはずです。


自分でも気づかなかった、意外な価値観が見つかるかもしれません。

深掘りの例

一つ例をあげましょう。


筆者は小学生時代にルービックキューブに夢中になったことがあります。

なぜ夢中になったのか?

初めて6面をそろえたときにうれしかったから(理由1)

なぜうれしかったのか?

絶対に不可能だと思っていたことを実現したから(理由1-1)

なぜ不可能を実現するとうれしいのか?

自分の成長を実感できたから(理由1-1-1)



ここで、「成長」というワードが出てきました。


これが筆者の価値観の一つです。


こんな感じであなたもやってみてください。

価値観を見つける

一つのロジックツリーが完成したら、別のロジックツリーもつくってみましょう。


先ほどとは別の「夢中になったもの」を取り上げて、同様につくってみてください。


複数のロジックツリーを比較してみると、共通するワードが登場すると思います。


それがあなたの価値観なのです。

他己分析

自己分析以外に自分を知る方法に「他己分析」があります。


「他己分析」とは、家族や友人などの身近な人に、あなたのことを尋ねてみるという方法です。


あなたの性格、長所、向いている仕事、印象に残るエピソード、などを尋ねてみましょう。


自己分析では見つからなかった自分が見つかるかもしれませんね。

あなたの将来像

自己分析を終えたら、あなたの将来像を描いてみましょう。


自己分析によって、自分がどのような人間かが見えてきたと思います。


例えば、「動物が好き」とか、「他人の役に立つことに喜びを感じる」など。


自分はどんなことに強い関心があるのか、どんな活動や仕事に向いているのか、本当にやりたいことは何か。


自己分析や他己分析の結果をふまえて、答えを出してみましょう。

まとめ

「自分史年表」の作成だけでも、自分について、いろいろな情報を得ることができます。


そこに、「ロジックツリー」を加えると、自分についての理解がさらに深くなります。


そして、「他己分析」を加えると、客観性を確保できます。


この時点で、もうあなたは話す材料には困っていないはずです。




この次は、いよいよ台本原稿の作成です。


どのように書けばいいのかを、次回ご紹介します。


そちらもぜひお読みください。