第4回 【広島県公立高校入試 自己表現】文章の組み立て方

中学生のみなさん、こんにちは。


2023年より、広島県の公立高校入試の制度改革がおこなわれます。


なんといっても、新制度の目玉は「自己表現」ですね。


でも、これから受検をひかえたみなさんにとっては、悩みの種ではないでしょうか。

どんな準備をすればいいの?

5分間もしゃべれないよ



このように考えている方は、ぜひこのブログを読んでいってくださいね。


長年公立入試の指導に携わってきた筆者が、あなたの不安を解消します。

自己表現の3タイプ

広島県教育委員会のホームページに「自己表現」のサンプルが掲載されています。

☞ ホットライン教育ひろしま 自己表現 試行事例(サンプル)

※このサンプルは満点解答という意味ではありませんので、ご注意ください。


このサンプルを分析すると、「自己表現」には大きく分けて三つのタイプがあることがわかります。

自己表現の3タイプ

  1. 自分の将来や夢を語る
  2. これまで打ち込んできたものを語る
  3. パフォーマンスを披露する


これら三つのうち、どれか一つを選ばなければならないという意味ではありません。


あなたの「自己表現」に、このうち二つを取り入れてもいいですし、三つすべてを取り入れてもいいのです。

見出しをつくる

さて、いよいよ台本づくりです。


「さあ、書くぞ!」と、あなたが意気込んでいるとしたら、たいへん申し訳ないのですが、ここでいきなり文章を書き始めてはいけません。


まず、文章全体の構成を決めます。


先に構成を決めておくと、文章を書きやすくなります。


そして、しっかり構成された「自己表現」は評価が高くなります。




初めは見出しづくりからです。


文章全体のどこで何を書くのを決めていきます。


目次づくりと考えてもいいですね。


その後、見出しの中に文章を入れていくのです。


見出しの中に「小見出し」を入れると、さらに文章を書きやすくなります。


前回ご紹介した「ロジックツリー」を使ってもいいですね。

自己表現の構成例

では、先ほどあげた「自己表現」の3タイプにしたがって、構成例をあげてみます。

①自分の将来や夢を語る



②これまで打ち込んできたものを語る

「これまで打ち込んできたもの」を発表する場合、結果がどうだったかよりも、自分の成長過程を示すようにしましょう。

でも、ピアノ上手じゃないし…

サッカー部で補欠だったから…

そんなことはまったく気にする必要ありません



サッカーやピアノを通して、あなたがどう成長したのか。


これが検査官の知りたいことなのです。


失敗談でもかまいません。


あなたが失敗から何を学び、どう成長したのかが大事なのです。




筆者はかつて何かで読んだことがあるのですが、


成功話よりも、失敗談のほうが、聞く人をひきつける力があるそうです。


失敗談のほうがむしろ内容の充実した「自己表現」になりそうですね。




また、「これまで打ち込んできたもの」を発表するなら、持ち込み物があると効果的です。


使い込んだ野球のグラブや、ボロボロになった英単語帳など、努力の跡が一目でわかるものがあれば説得力が増します。



③パフォーマンスを披露する

「パフォーマンス」とは検査官の前で、何かを実演することです。


例えば、ダンス、楽器の演奏、歌、英語スピーチ、などがあります。


しかし、ただ披露するだけでなく、パフォーマンスを行う理由、きっかけ、思い入れ、目標などを先に話しておくだけで、検査官の印象に残りやすくなります。


したがって、パフォーマンスを行う場合も、台本原稿はつくっておくべきです。

まとめ

今回は「自己表現」の3タイプに合わせて、その構成例をご紹介しました。


台本原稿は構成がとても重要です。


同じ題材を使っても、話の組み立て方が異なれば、伝わり方はまったく変わってきます。


構成次第でわかりやすくもなり、わかりにくくもなります。


また、構成次第で、聞いたときの印象もガラリと変わるほどです。


今回あげた構成例はあくまでも「例」なので、あなたの自由な発想で、自分なりの構成をつくってみてくださいね。




次回は、アイディアが浮かばない人のためにアドバイスをします。


こちらもぜひ、お読みください。