第5回 【広島県公立高校入試 自己表現】お悩み解決編
中学生のみなさん、こんにちは。
2023年より、広島県の公立高校入試の制度改革がおこなわれます。
なんといっても、新制度の目玉は「自己表現」ですね。
でも、これから受検をひかえたみなさんにとっては、悩みの種ではないでしょうか。
どんな準備をすればいいの?
5分間もしゃべれないよ
このように考えている方は、ぜひこのブログを読んでいってくださいね。
長年公立入試の指導に携わってきた筆者が、あなたの不安を解消します。
はじめに
前回の第4回では「自己表現」の台本原稿をどう構成するのかというお話をしました。
あとは、見出しに文章をつけていくだけです。
でも、ひょっとして、あなたはまだ悩んでいるかもしれませんね。
自分に長所なんかないんだけど…
やっぱり、なりたいものがないんですけど…
打ち込んできたものが何もないんですが…
悩んでいては、よい台本はつくれません。
そこで今回は、この段階で考えられる「お悩み例」と解決方法を考えていきます。
長所がない
長所が見つからないという人にはよい方法があります。
あなたの短所をできるだけあげてみてください。
長所をあげるのが苦手という人は、反対に短所なら即座にあげられるのではないでしょうか。
わたしは飽きっぽいところがあります
ぼくは落ち着きがなくて…
ぼくはマイペースなんです
では、「飽きっぽい」を取り上げてみましょう。
「飽きっぽい」とは、いろいろなものに興味を示すけれども、すぐに他のものに目移りしてしまうということですね。
でも、よく考えてみてください。
「いろいろなものに興味を示すことができる」って、立派な長所ではありませんか?
「他の人の何倍も好奇心が旺盛」ということではありませんか?
他の例でも考えてみましょう。
「落ち着きがない」はどうでしょうか。
これも、「思い立ったらすぐに行動できる」と考えたらどうですか。
考えてはみるものの、なかなか行動に移せないという人は、世の中にたくさんいます。
その人たちに比べて、あなたは、「すぐれた行動力の持ち主」だということができないでしょうか。
では、「マイペース」はどうでしょうか。
これも、「他人に流されない」、「強い信念をもっている」と考えれば、立派な長所です。
このように、短所は見方を変えれば、長所になるのです。
だから、「自分には長所がない」などということは、ありえないことなのです。
なりたいものがない
次は「なりたいものがない」です。
原因を考えてみましょう。
「なりたいものがない」という場合、一つは「自己分析」が不足しているのかもしれません。
「自分史年表」や「ロジックツリー」をもう少し書き加えてみるとよいでしょう。
また、「なりたいものがない」という場合、「どんな職業があるのかわからない」という可能性もありますね。
この場合は、「職業調べ」をする必要があります。
例えば、「中学生に人気の職業」で検索してみてください。
面白そうな職業・自分に向いていそうな職業が見つかったら、「〇〇になるには」で検索してみましょう。
その他にも、ネット上には、無料の「職業適性検査」ができるサイトがあります。
自分の適性がわからないならば、利用してみるのもありだと思います。
打ち込んできたものがない
「打ち込んできたもの」というと、何か賞状やトロフィーが必要なのではないか、と考えてしまうかもしれませんが、
そんなことはまったくありません。
「自分史年表」をもう一度見直してみましょう。
夢中になったものなら、何でもいいのです。
マンガ、アイドル、野球選手、You Tuber、など何か夢中になったものがあるはずです。
どこに惹かれたのか、どのくらいのめり込んだのか、などをあなた自身のエピソードとともに語ればよいのです。
お菓子作りやペットの世話などもよいと思います。
大切なのは、あなたの人柄が検査官に伝わることです。
その他の方法としては、「打ち込んできたもの」を語る代わりに、自分の将来や夢についてたっぷり語るという方法があります。
過去における題材が少なければ、反対に、未来について大いに語ってみてはどうでしょうか。
まとめ
今回は、台本原稿の文章を書く直前の「お悩み集」とその解決方法についてでした。
お悩みとその解決法
- 長所がない → 短所から考えてみる
- なりたいものがない → 自己分析を深める、職業調べをする
- 打ち込んできたものがない → 自分史年表を見直す、将来や夢を語る
迷いやためらいを抱えていては、よい台本原稿は書けません。
反対に、この段階で、迷いやためらいがなくなっていれば、台本原稿はできあがったも同然です。
あとは、一気に文章を書きあげるだけです。
次回は文章を書くにあたっての注意点をお話しします。
こちらもぜひ、お読みください。