第2回 【広島県公立高校入試 自己表現】自己分析のしかた(前編)
中学生のみなさん、こんにちは。
2023年より、広島県の公立高校入試の制度改革がおこなわれます。
なんといっても、新制度の目玉は「自己表現」ですね。
でも、これから受検をひかえたみなさんにとっては、悩みの種ではないでしょうか。
どんな準備をすればいいの?
5分間もしゃべれないよ
このように考えている方は、ぜひこのブログを読んでいってくださいね。
長年公立入試の指導に携わってきた筆者が、あなたの不安を解消します。
自己分析とは
「自己分析」とは自分のこれまでの経験を振り返り、自分の性格・長所・思考パターン・行動パターン・適性などを掘り出していく作業のことです。
つまり、あなたがどういう人間なのかを探求していく作業です。
なぜ自己分析をするのか
それでは、なぜ「自己分析」をしておくのがよいのでしょうか。
大きく分けて、三つの理由があります。
自己分析をする理由
- 自分を知る
- 言語化する
- ブレない
自分を知る
自己表現は文字どおり、「自己」を「表現」することですから、発表するあなた自身が自分について十分に把握しておく必要があります。
それによって、あなたの表現には、説得力が備わります。
そして、自己分析をすれば、自分でも気づかなかったあなたの姿が見えてくることがあります。
言語化する
自分を知るだけではまだ不十分で、あなたは検査官に自分についての情報を伝えなければなりません。
しかも検査官はあなたの友人でも、知り合いでもありません。
だれにでも伝わる言葉を用意しておく必要があるのです。
ブレない
自己分析をすることによって、あなたの発表内容には一貫性が生まれます。
矛盾のない発表は高い評価をもらえます。
そして、自己表現を行った後には、検査官からの質問(3分以内)があります。
ここでも、発表内容と矛盾なく答えることができるので、高評価をもらえます。
自己分析で何を見つけ出すのか
自己分析をすることで見つけ出す主なものは、あなたの「価値観」です。
では、価値観とは何でしょうか?
「価値観」とは、個人が、無意識のうちに、そこに価値を認めていることがらのことです。
例えば、「豊かさ、仲間、誠実さ、健康、独立心、安らぎ、愛、名声、奉仕、忍耐、成長」などがあります。
価値観はふつう自分の心の奥深くにあるのです。
しかし、そこでただ眠っているわけではありません。
価値観はあなたの性格、興味、考え、判断、行動のすべてに影響を及ぼしています。
植物でいうと根のようなものです。
根のない植物は生きていけませんね。
自分の価値観が何であるかは、自己分析をすることによって初めてわかります。
自己分析のしかた
自己分析の目的が明らかになったので、次はいよいよ自己分析の方法に入ります。
自己分析で行うことは主に二つです。
自己分析ですること
- 過去の経験のたな卸し → 自分史年表をつくる
- 過去の経験の深掘り → ロジックツリーをつくる
今回は、「過去の経験のたな卸し」のしかたについてお話しします。
自分史年表
自己分析は自分の「過去の経験」を集めることから始めます。
そこで、あなたにおすすめしたいのが、「自分史年表」の作成です。
「自分史」とは、年代別に自分の過去を振り返ってみたものです。
客観的な視点で、あなた自身を見つめなおすことができます。
自分史年表のつくり方
それでは、つくり方に入ります。
自分史年表のつくり方は簡単です。
まず、紙やノートを用意します。
パソコンが使える環境であれば、パソコンの使用をおすすめします。
【作成例】
学年 | おもなできごと | 夢中になったもの |
小1 | ||
小2 | ||
小3 |
作成例のように、「学年」、「おもなできごと」、「夢中になったもの」を記入していきます。
学年は小1~中3まで記入しましょう。
紙やノートを使う場合は、たくさん記入できるように、大きくスペースをとりましょう。
「仲のよかった友達」「担任の先生」など、必要に応じて、項目を増やしていってもいいですね。
そして、最後に、表を埋めていきます。
年表が完成したら、読み返してみましょう。
年表作成前よりも、ずっと自分にくわしくなっているはずです。
自己表現の5分間も乗り切れそうな気がしませんか?
まとめ
高校入試で、よい「自己表現」を行うためには、「自己分析」は欠かせません。
自分を知り、自分を語る言葉をもち、一貫性をもって表現できるようにすること。
これらが「自己表現」で高い評価を得るために必要なことです。
今回は自己分析の方法として「自分史年表」について、ご紹介しました。
自分の過去を洗い出すことが、自己分析のはじまりです。
では、ここからどうすればよいのか?
次回は、あなたの前に並べられたあなたの過去を深掘りしていく方法についてお話しします。
そちらもぜひお読みください。